優しいけー子
私は若い女とそれをチヤホヤする男の構図が大嫌いだ。
そんな自分に気がついた中高生の私は、
私がモテないから、その女の子に嫉妬しているのだ。あぁ自分はなんて醜いんだ。と
自己嫌悪に陥って暗い気持ちで眠るのが恒例だった。
そして、彼氏ができて処女じゃなくなったらこの感情はなくなっていくだろうとも思っていた。
成人男性に女性として認められたいと言う欲求こそが、助平女好き男と若い娘への嫌悪感につながっていると確信していたからだ。
しかし実際はそんなことは無かった。
幸運にも現在、私一筋の彼氏と付き合って1年半が過ぎている。我々はお互い干渉しない方だが、1週間近く連絡が途絶えた際は、今日も好きだよ、と報告してくれる。
文章にしてみると浮気した男が罪悪感からとった行動にしか見えなくなってしまったが、とりあえず私は満たされているのだ。
しばらくそれに対する嫌悪感など忘れて生きていたのだが、今日バイト先で息がしずらくなるほど気持ち悪い場面に4時間ほど居続けたせいで、私はこの気持ちをブログに吐き出すことにした。
登場人物は3人。(全て偽名)
けー子ちゃん:背の高い美人。目が大きくて垂れて癒し系でもある。気さくで男女問わず受け答えが丁寧、かつリアクションが可愛い。ほどよく面白い。(本当は面白くないが、フワフワ面白い感じの。仲良くない人との会話で冗談を冗談で返したり、あのなんの落ちもない、気を使うやつ)
(気がついたけれど私はこの子が嫌いなのか?)
よしお:42歳の男性社員
面白くない冗談を言う人。プライド高くてカッコつけてて女性に好かれたい感じ。
ぶチョー:仕事しない人。アルバイトの若い女の子に話しかける。常連客として行っていたカフェの店員、けー子ちゃんを自分ところのアルバイトとしてスカウトした。
暇な時間になり仕事がなくなった私とけー子ちゃん。
事務所にいるよしおさんにちょっかいかけに行こう⭐︎と誘われた私は断る方法を知らずついて行く。
その後けー子ちゃんは流行りのアプリをよしおに紹介し始めた。
よしおは嬉しそうだ。
その向かいで肘をついてぼーっとしていた私はよしおに肘をついていたことを注意される。
よしおは私に仕事をふる。
よしおはけー子ちゃんと話す。
ウザかったので私は変な顔をしながら猫の画像を漁る。
その後何とか脱出する。
するとけー子ちゃんもついてくる。その後二人で楽しく話す。
私は、なんで私と話してくれているのか?と疑問に思う。
私の、機嫌を取ろうとしている?
みんなに優しい天然なのか?
女に嫌われずに権力にこびたいのか?
よくわからんが、よしおを嫌いになったことだけは確実だ。
そうこうしているうちにぶチョーが現る。
ひまか?と声をかけてくる。そうこのバイトは暇なのだ。
暇だったらじゃんけんするしかないね、とか言い始める。
あっちむいてほいとか、もっと昔やったら野球拳やな!とか言い始める。
親父のこう言う発言私は大っ嫌いなので私は床を見つめる。
ぶチョーはけーこちゃんに話かけているので気がつかない。
マスクとかからはじめてもいいんやで。
とマスク着用してるけー子ちゃんに言う。
セクハラ。。。と私は落ち込む。
髪の毛から、とかでもねぇ、ふふふ
けー子ちゃんは笑顔のまま答える
お、なんや、やったことあるみたいな言い方やな〜
と嬉しそうなぶチョー
もう限界を超えた私の心
なんでバレたんや〜
とおちゃらけるけー子。
けー子。。。私は落胆した。
怒って欲しかった。嫌な顔をして欲しかった。無視して欲しかった。
なんでもいい、抵抗して欲しかった。
けー子にとったら余裕の親父の戯言かもしれない、なんならおじじとの優しいコミュニケーションなのかも、でももう、私は無理だった。
ぶチョーを、そういう類の大人をそういう会話で喜ばして欲しく無かった。